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その3:MIDI規格はどうなったか

1.MIDI規格の次版が出たけど、対応機器はまだなく、従来からのMIDI規格がいまだ現役

1981年に制定された従来からのMIDI規格(MIDI 1.0)がこれは現在でも現役です。 General MIDI 2(GM2)や"MPE"等のMIDIコントローラー用の追記事項などの追加はあったものの、これらはMIDI 1.0の範疇です。

2020年2月25日にバージョンアップ版であるMIDI 2.0が規定されましたが、 2021年1月末現在、これに対応したシンセサイザーなど発売情報はまだ聞こえてこないようです。


2.PCとの接続形態の変化

現在のシンセサイザーなどのMIDI対応のキーボードの多くはUSB端子を装備しています。安価なものではMIDI端子を持たず、USB端子のものもあるようです。
その為、現在はMIDIインタフェースを用いずにパソコンのUSB端子にMIDI機器を直接繋ぐケースが多いようです。
ただし、USB端子を使っていても、中をとおる情報はMIDI情報です。なお、MIDI情報とともにオーディオ情報も同じUSB端子でやり取りするものもあります

【関連情報】
ケース1.「うちにキーボードがあるのだけど、DTMの打ち込みに使えますか?」

画像:MIDI端子とUSB端子の両方を装備するシンセサイザーの例(KORG micro X)


3.「MIDIキーボード」という機器

DTMや音楽制作環境に関する情報の中では「MIDIキーボード」という用語が良く出てきます。この「MIDIキーボード」というのはきわめて曖昧な言い方です。
音を出す機能を持たない「MIDIキーボード・コントローラー」を略して「MIDIキーボード」という人もいるし、MIDI対応のキーボードのことを「MIDIキーボード」と呼ぶ人もいます。 昔は後者が多かったと思いますが、現在では前者が圧倒的に多くなっているようです。
「MIDIキーボード」という用語目にしたとき、それがどちらのことを言っているのかは文脈を読み解いて判断する必要があります。

昔はYAMAHAのKXシリーズなどのように「マスターキーボード」という位置付けで音源を持たないMIDI対応のキーボードがありましたが、 「MIDIキーボード」には打ち込み用のコストを落とした小さなものをが多く「マスターキーボード」とはニュアンスが随分と異なります。演奏用としては耐久性にちょっと疑問のある商品もあるようです。

画像上段:YAMAHA / Master Keybord KX88, 下段:M-AUDIO / Keystation Mini 32 III MIDIキーボード


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〔2021.2.13 新規掲載、2021.2.13 最終更新〕