MIDI:チャンネル・ボリューム(CC#7)
当初はメイン・ボリュームと呼ばれていました。シンセサイザーの音量をコントロールするための MIDIメッセージですが、これはチャンネル・メッセージです。 すなわち、マルチ・パートのシンセサイザーの場合は全体の音量を制御するのではなく、MIDIチャンネルの一致するパートの音量を制御するものです。
マルチ・パートのシンセサイザーあるいはMIDI音源が当たり前になった今日では、 ボリューム制御というよりはむしろ各パートの音量バランスをコントロールするためのもの、 という解釈の方が適切であるような気がします。
MIDIメッセージにはコントロール・チェンジというものがありますが、 これはメッセージ内に持つコントロール番号によって機能が変わってきます。 このコントロール番号の7番がチャンネル(旧メイン)・ボリュームにアサインされています。
チャンネル・ボリュームとして機能する場合のコントロール・チェンジ・メッセージには次の情報が含まれています。
- 自メッセージのMIDIチャンネル [1〜16]
- コントロール番号 [7(固定)]
- ボリューム [0〜127の128段階で表現]
チャンネル・ボリュームすなわち MIDIにおける音量制御は演奏情報とは完全に独立しています。 チャンネル・ボリュームはあくまでもシンセサイザー、つまり音源の、音量を設定するもので、 音符の一つひとつについて設定するものではありません (一音ごとに強弱を付けるためにあるのがノート・オン・ベロシティです)。
なお、ヴァイオリンなどの弦楽器の演奏表現を再現する場合はこのチャンネルボリュームではなくCC#11のエクスプレッションで音量をコントロールしたほうが良いと思います。